Fasciaが筋肉を包みヌラヌラと滑らせる時、身体はどうなるであろうか?
Idaは著書“Rolfing”で、以下のように表現している。
When the energy of tissue reaches this level, a muscle that moves can really lengthen and take on its individual appropriate function. Flexors flex, extensors extend.
例えば二の腕を曲げる時には、上腕二頭筋が縮み、それに伴い上腕三頭筋は抵抗なく伸びる様になる。まさに“Flexors flex, extensors extend” (Flexorが縮む時、extensorは抵抗無くスムーズに伸びきる)となることで、身体は本来の活力を取り戻す。
立ち上がった状態で普段は無意識のうちに身体が行なっている、バランスを取る動作にしても、同様の事が起こっている。スムーズにバランス動作が行われているか、それともぎこちなく不十分に行われているか。
その不十分さは、からだの他の部分を巻き込む事でようやくバランスを保たせようとするのだから、そのままからだの疲労に結びついている。
私達のからだは、地球上でバランスを保つ作業を、四六時中行なっている。
Fasciaのチョットした不具合は、無理にでもバランスを保つためにからだの他の部分を巻き込み、はるかにずっと離れた部分に不具合や痛みを発症させる事になる。
参考資料 : Ida P. Rolf著 Rolfing. P.35