筋膜 1

ロルフィング®︎を学ぶ、かなり以前の事です。当時、私は真向法と言う4つのポーズから構成された健康体操を始めてから10年程になっていた。

4つのポーズの一番目はあぐらをかく様に床に座り、前に出した足の裏を合わせるところから始める。この時お腹を前に突き出す様な感じで腰を立てる事がキーポイントとなるが、3月に飾るひな壇のお内裏様を思い出して下さい。

このポーズをとると、ちょうど手のひらが足の上に来て、手の親指が左右の土踏まずに触れる事になる。そのまま体操にはいっても良いのだが、いつも親指の腹で土踏まずをまずゆっくりなぜる。ほとんど無意識で特に意味は無いが、土踏まずと親指の腹の位置関係がとてもしっくりする。

ある時、左の親指の腹で何か硬いものを撫ぜている事に気が付いた。左の土踏まずにシコリが有ったのです。真向法を行う度に親指の腹でまずそのシコリを撫ぜる事が半年程続いたと思う。特に、何かを期待していた訳では無かったけれど、その内にそのシコリが何やら柔らかくなって来た。シコリがブヨブヨになったところで、グッと押し込んだところ、シコリはそれで消えてしまったが、一瞬お腹の辺りが痛みと言うほどでもなく、チョット張りがある感じだった。

私は30代頃からかなりお腹の調子が不安定、どこかに出かけるとまずトイレの場所を確認する習慣がついていたが、左足のシコリが消えた頃からお腹の調子が良くなり、便通が全く正常になった。当時は何か関連が有ったのかな程度の認識でした。

Ida Rolfの著書「Rolfing」に、次の記述を見つけた。
Here, congestion or malfunction of an internal organ will be felt as a limited spot of pain, sometimes quite intense under surface pressure, at a point very distant from its organ. – 途中略 –
Many people are aware that reflex points can be found on the sole of the foot. When individual visceral organs become congested, pressure on a specific point in the sole elicits pain, sometimes intense in quality. This happens in both chronic and acute congestions. In such reflex situations, fascia planes may be the route of mechanical transmission. (P 39)

Idaは「sole of foot」(足の裏)の「reflex points」(反射点)と「visceral organs」(内臓」とが「fascia」(筋膜)を介して連携していると指摘している。

彼女は、ヨガを窓口として東洋の状況にも理解があったので、ツボや経絡を知っていたのかもしれない。

参考資料 : Ida P. Rolf著  Rolfing