筋膜 2

ロルフィング®︎には、傷痕ケア・ワーク(Scar Tissue Work : 傷痕のある組織に対する施術)がある。

例えば、切り傷をするとその部分が硬く、盛り上がって残る事が有る。Scar : 傷痕は周りの筋膜のスムーズな連続を遮断したり、傷痕自体の硬化が周りの筋膜を引っ張り、歪みを生じさせる。

私は小学生の低学年の頃に、学校のブランコの木の座に頭をぶつけて2針ほど縫った。頭頂部の右側に手を乗せるとちょうど角に当たる辺り。そんな訳で、ロルフィング®︎を習いたての私は早速傷痕ケア・ワークを試して見た。

触ってみると、中指の腹に十分収まる程度の小さな傷跡が有り、触ると鈍い痛みを感じるが、普段は全く気にせずに60年間生活してきた。傷痕は無いかと探した結果、そう言えばと思い出したものだ。

ゆっくり、丁寧に組織をほぐして、今はもう触ってもどこなのかが分からない状態である。

実は、私はかなり以前から右の鼻が詰まったり、鼻水が溜まったり、特に寒い時期にはテイッシュペーパーが手放せなかった。ところが、頭の小さな傷跡をワークした後しばらくして、右の鼻がスッキリしている事に気が付いた。今では、テイッシュペーパーは全く必要無い。むしろ左の鼻の状態が多少気になる程である。

頭頂部右の小さな古い傷跡、右の鼻の不具合、どうしてこれを関連するものとして思い当るでしょうか。筋膜のネットワークと言う概念を理解していなかったら、理解できない出来事でした。

参考資料 : Tessy Bungardt WSノート