別荘地 6

別荘を作る際にはどこにどう建てるかは別にして、自分の手で作りたいとずっと前から思っていました。それは現在の土地ではないかもしれないがぜひそうしたいと。鳴沢の土地が綺麗になると、やはりここにしょうと思い始め、不動産屋さんにはその様に伝えて、仲介契約を解除。

自分で作る理由はいくつかあります。まず、数千万ものお金が無い。これが一番の理由。もう一つは今の家です、1995年入居ですから今年(2020年)で25年になる。高気密高断熱と言うFP工法の家で、かなりの高額物件になりました。で、そこ効果は。あれ!この程度なの?

冬は1階と2階のちょうど真ん中位で温度が急激に変わるのが、階段の途中で明確です。一階はとても寒い。機密性については、トイレの戸を閉める際にも風圧を感じるくらいですから十分なのでしょうが。それに入居して数年経った頃、1階のクローゼットにしまってあった家内の着物にカビが生えていたり。パンフレットでは、乾燥し過ぎる位だって書いてあったのになぜ?

パンフレットに載っている入居者の感想を読むと、なんだか我が家だけ置いてきぼりの様に感じました。業者の話では、機密性テストでは良い結果が出ていたとの事なのですが、何かが不十分なのでしょう。

高気密・高断熱って言葉だけで、良さそうっと決めてしまった。どうすれば良かったのか、どうすれば良いのか。

そんな経緯が有り、自分が納得できる家を作りたい、との思いはずっとあります。納得できる、と言う事がなんなのかは明確ではありませんが。実際に色々調べ始めると、家とは何か?、断熱はと何かと、気密とは・・・疑問が湧いてきます。ちょうど、ボディワークを勉強している時に、からだってなに?と疑問が湧き上がり、様々な資料を読み込んだ様に。

話を別荘地に戻します。昨年(2019年)は初めて管理組合の総会に日帰りで出席しました。もっと別荘地の事を知りたいと考えていたので、どんな人達が居るのかと楽しみでした。総会後の懇親会で周りの方と話したり、自分は飲めませんがビールを勧めたりで楽しい時間でした。勧めるままにビールをグビグビ飲む女性に、自分で家を建てたいと話したところ、その女性の向こう隣に座っている方が自分で建てられた、と紹介されました。

この別荘地では、木こりさんを紹介された件と言い、この出会いと言い、半歩前に足を出すとススっと状況が進みます。

そんな訳で、懇親会終了後にその方の別荘に伺う事になりました。仕事をされながらの別荘建築でかなりの期間をかけて作り上げたとの事でした。ただし、本当は整地からご自分でされる意気込みだった様ですが、溶岩地に歯がたたず業者に依頼したなどや、当初は平屋で考えていたが作業を進めるうちに2階建の方が容易であったことから、変更したなどと生々しい話を聞かせて頂けました。もちろん内装等もきちんとできていて、本当に私にもできるのかな、との思いでした。

その方は2×4工法を選択されおり、帰りがけに貴重な本を4冊貸してくださいました。ますます話が実現方向に進んで来たのですが、まだその時点でも本気でそこに建てよう、とまでには至っていない状態でした。気持ちが揺れていました。

だいぶ遅くまでお話しをお聞きして、帰り路はすっかり暗くなっていたのですが、首都高のど真ん中でオーバーヒートで突然ストップして往生した事が思い出されます。ちなみに、首都高から一般道までは牽引されて脱出しましたが、料金は請求されませんでした。