RE THINK 9

(P.250) 私たちは世界に目を向けるとき、そこに実際にあるものを直接知覚する – という考え方は真実ではない。

(P.250) 基本的な問題は、脳が現実から大きく隔離されているという点である。「実際に脳は周りの世界から極めて隔離されたところにあり、厚い骨に覆われ、限られた数の感覚を通じて、騒がしくて曖昧で一貫性のない信号だけを受け取っています」。つまり脳神経科学者の多くは、脳の戦略は「過去に受け取った信号について、今受け取っている信号を統合する事」であり、そこから何が実際に起こっているのかを予測する事であると考えている。

【下線は当抜き書きの際に付けた。】

(P.250) ポール・フレッチャー 「自分自身の予測をインプットに重ね合わせると、知覚の多くをでっち上げる危険がある」。不一致の信号、あるいは「予測のエラー」は、「自分の知識をアップデートして世界の変化に対応させる必要があると言うメッセージ」。
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(P.253) 人々が考えるプラシーボ効果とは、実は数々の、それぞれが固有の生化学的機序[仕組み]を持つ別々の効果がひとまとめにされたものである。

(P.254) プラシーボ効果は患者の期待度プラス特定の化学物質の作用によって現れている。

(P.257) エミール・クーエもまたプラシーボ効果に大変関心を寄せていた – 本人はそれを「助言の力」と呼んでいた。「暗示で心と体を癒しなさい」

【「暗示で心と体を癒しなさい」は購入し、精読】
【暗示をかけるのではないが、施術の際にその目的と期待効果を事前に説明する事の必要性を再認識】

(P.260) こうした療法において大きな力となるのは、継続的に優しく気遣ってくれる、心強い誰かの存在である。
ドードー鳥効果

(P.260) プラシーボのアイデアは。それが(自分に見極められる範囲で)正しいか間違っているかでは無く、どれだけ役に立つかで判断すべきなのである。

(P.261) ウイリアム・ジェイムズは、例えば何らかの宗教の教えに従うかどうかを決める妥当な方法は、その宗教が正しいか否かと思い巡らす事でなく、その教えに従えば自分自身の人生をより良くする事ができるかを自問する事だと考えた。それはやがて哲学の世界でも、プラグマテイズムと知られるようになる。

(P.264) ウイリアム・ジェイムズ 私たちの感情の理解の仕方は順序が逆だと考えていた。人は怖いからクマから逃げるのだと私たちは考える。ジェイムズは、私たちは自分がクマから逃げていると気づいた時点で怖くなるのだという。無意識の心が体の生理的な変化に気付き、それを解釈し、続いて適切な感情を生じさせる。

(P.264) リチャード・ワイズマン 「as ifの原則」 「質を求めるなら、あたかもすでにそれを手見入れているかのように行動しなさい」 Act as if what you do makes a difference. it does. 自分の行ないが変化をもたらすかのように行動しなさい。それが変化をもたらすのだ。

(P.265) ウイリアム・ジェイムズ  感情は本質的に体の状態を元にした無意識の推論

(P.267) 私たちは心が体に影響を及ぼす事は知っている。ジェイムズの考えは、体もまた心に影響を及ぼすというものだ。

(P.267) ハーバード大学の社会心理学者エイミー・カデイ: ボディランゲージが人を作る。