ウォーキングの科学 12

[P.26] 図1-4で示すように、私たちの持久力は・・・

この図は、最高酸素消費量(L/分)と年齢の関連図である。20代前後まで急激に最高酸素消費量が伸び、その後は徐々に減少する。図の説明では最高酸素消費量を持久力と読み換えて「私たちの持久力は・・」としている。そこでまず、持久力と最高酸素消費量の関係を整理しておく。

運動中の酸素摂取量は、活動筋のエネルギー産生量と関係があり、この場合の主役は好気的代謝である。好気的代謝が活発になると、交感神経が刺激されて呼吸が活発になり、酸素の取込量、二酸化炭素の排出量が増える。その最大値である最大酸素消費量( VO2maxあるいは、最高酸素摂取量)は、1分間に体重1Kg当たりに取り込む酸素の量で表され、マラソンなどの長距離走の記録と相関関係がある事が知られている。

従って、その最大値が大きい程多くのエネルギーを産出し、より高い強度の運動をより長い時間実施できる事を意味すると理解できる。好気的代謝に基づく運動は、心肺機能との関連で語られるので、「最大」能力で示されるのではないかと理解する。

参考資料 :