ウォーキングの科学 6

[P.17] 骨格筋の最大筋収縮力は、その横断面積に比例

筋肉の最小単位をサルコメア(sarcomere)と言い、簡単な表現をすると、長い筋肉はサルコメアが縦列に連なり、太い筋肉はサルコメアが並列に並ぶ。

従って、同時にサルコメアが収縮すると仮定すると、並列に並んでいると収縮力が加算されるため、収縮力は増す(横断面積に比例)。ちなみに、同時に各サルコメアが収縮すると直列に並んだ場合は筋の収縮する長さは並んだ数だけ大きいので、収縮速度が速くなる。

なお、筋肉の横断面積を並列に並んだ筋線維との垂直面と考えると、仮に太さと長さが同じならば、紡錘状筋(fusiform muscle)より羽状筋(pennate muscle)の方が横断面積積は広い。現実はそれ程単純ではないだろうが、限られた範囲で強い収縮力を発揮する必要がある場合には、羽状になった方が効率が良いと言える。

  • 羽状筋の例 : 上腕三頭筋、大腿四頭筋、腓腹筋、三角筋、大臀筋、ヒラメ筋
  • 紡錘状筋の例 : 上腕二頭筋、大胸筋、広背筋、僧帽筋、ハムストリングス

参考資料:

[P.17] 速筋を構成する筋線維は太く、遅筋を構成する筋線維は細く

速筋線維(fast twitch muscle fiber)、遅筋線維(slow twitch muscle fiber)はどうして太い、細いの違いが有るのか、が疑問である。資料をあたってみたところ、速筋線維の直径は遅筋線維より太いと言われる、ただしラットのヒラメ筋では必ずしもそうでは無い、との記述が有った。

ただし、何故だろうとの疑問の解消や具体的な数値の確認はできていない。

それに加えて筋線維間のタイプ変更(速筋→遅筋、遅筋→速筋)が、神経筋の刺激、機械的負荷、ホルモン、年齢などにより起こるとの記述も有り、実態が明確ではない。

参考資料: